詩織と冬の観覧車

ちょいと時期はずれな気もするが漏れと詩織は遊園地にデートにやってきた
やはり夏の明るい日差しの中でグッタリしながらも混雑を満喫するのが
それらしい気もするがきっと冬の遊園地というのも何か趣はあるだろうか
それでも人気のある遊園地だけにこの時期でも結構客の入りは多いので
寂しい雰囲気は薄れて助かるよな

「でも、ちょっと曇ってて寒いね。
 こんな日に天気が悪いだなんて、ツイてないわ」
確かにせっかくの日曜日だというのに曇ってる上に風も少し吹いて
アトラクションの待ち時間でも冷えて困るけどそんな状況だろうと
今日は詩織とのデートなんだから楽しまないと勿体ないよな
「うん、そうだね。私も浩之君とのデートを楽しまなくっちゃ」
漏れの言葉で詩織も笑顔を見せてくれたよ
とりあえず詩織の好きなジェットコースターでも乗って景気づけと行くか


アトラクションも結構楽しんで日も暮れてきた所で詩織がトイレに行ってくるというので
漏れはベンチに座って詩織が戻るのを待っているのだけど
まったりしている時にフト園内の中央で大きく目立っている観覧車が目に入ったよ

思えば漏れと詩織は何回かこの遊園地でデートしてはいるものの
まだ観覧車には一度も乗ったことがなかったな
やっぱり漏れは遊園地で観覧車に乗って二人っきりの時を過ごしてみたいという
憧れがあるのだが詩織があまり乗りたがらないので実現したことはないよ
ああ見えてジェットコースターが一番好きな詩織だけにのんびりした乗り物は
嫌いなのかもしれないのかな・・・

「お待たせ。ごめんなさい、混んでて時間がかかっちゃって・・・」
嫌いならしょうがないし他のアトラクションでも楽しいけど何というかこう観覧車の中の
甘酸っぱい恋人気分ってのを漏れも味わってみたいと思うあまりに
詩織が戻ってきたのにも気付かずボーッと観覧車を眺め続けていたら
詩織にワッと驚かされてしまって激しく困ったよ

「・・・ねえ、乗ってみない?」
ん?乗るって・・・観覧車に?どどどうしたんだ詩織は
いつもなら観覧車に乗ろうとか誘うどころか漏れがそれとなく誘っても
悩んだあげくに気乗りしないとか断ってくるのに
まあいいやこんなチャンスは滅多にないんだから
詩織の気が変わらないうちに乗ってしまうとするか


ということで意気込むあまりに思わず詩織の手を引いて
照れる詩織を背に駆け足で観覧車に向かってしまった漏れだよ
手を握られて照れながらもまんざらでもない表情の詩織だったけど
やはりカップルに人気の観覧車には約20分待ちという結構な行列が出来ていたのを見て
ちょっと困ったような顔になってしまったよ
(困るわ・・・。観覧車に乗る前から20分も時間がかかるなんて。
 一応トイレには行ったから、お腹の調子は持ってくれると思うけど・・・)
どうやら詩織がトイレから戻ってくるのに時間がかかったのは
トイレが混んでいたからという理由だけではなかったようだ

女子トイレでの行列に並んで順番を待っていた詩織は
下痢が酷くなる前に来ていたのが幸いしてさほど腹痛に苦しまずに
待つことが出来たのだけどやはり並んでいるうちにお腹と尻の痛みが徐々に大きくなって
詩織が個室に入った頃にはやっぱり相当な便意になっていたようだ

センスの良い私服でおめかしした笑顔で可愛さにさらに磨きがかかっている詩織が
トイレの個室の中ではジュンと熱くなっているアナリュの不快感で顔を曇らせながら
スカートを捲り上げさすがの詩織でもここだけはある意味滑稽な部分といえる丸々とした
綺麗な尻を剥き出しにして恥ずかしい音と共にアナリュから下痢軟便を吐き出していた

早めにトイレに来たということで下痢の辛さはまださほどでもなかったようだけど
放っておけば柔らかい下痢軟便や水っぽい下痢便がさらに増えて
強烈に催した時にはもうトイレが間に合わないなんて可能性もあるから怖いようだ
ただここが遊園地で詩織を知っている人がそうはいない事が幸いしたのかもしれないな
学校だったら詩織は知っている女子が大勢集まるトイレで下痢軟便を吐き出すのを
躊躇したりすることが多くやがては大ピンチに陥ることも多そうだからな


さて下痢軟便を一気に吐き出し終えた詩織だけど
まだアナリュの奥に何か残ってるように感じるとそれがオナラだと察して
災いの種はトイレにいるうちにできるだけ出してしまおうと準備を始めたようだ
両手で尻を鷲掴みにして尻の谷間を中心にグッと左右に広げると
ちょうど中心に位置するアナリュも一緒に広がって入り口が開いたけど
まさか学校一の美少女ともいわれる詩織がまさかこんな事をするとは
誰一人想像がつかないぐらい卑猥かつ恥ずかしい格好だよ

「んん・・・!」
そんな恥ずかしい格好のまま詩織が声を押し殺して力むと
すぐさま大量のオナラがアナリュから数秒も掛けて噴き出したけど恥ずかしい格好のおかげで
オナラの音は出した詩織にしか確認できないぐらいの最小限に抑えられていたよ
オナラを察知してすぐにこんなテキパキと音漏れを防ぎつつ放屁できるだなんて
きっとトイレでオナラをすかしで出すつもりが失敗して大きなオナラの音が外に漏れて
恥ずかしい思いをした経験でもあるのかもしれんね
詩織でも漏れに見えないところでしてる辛い苦労が結構あるんだな

そして詩織の苦労は最後にもう一つあった
ドアの向こうで待っている女がバンバンとドアを叩くのを申し訳ないと思いつつ
個室の中に充満した下痢軟便とオナラの臭いが薄れるまで耐えなくてはいけなかった
長くトイレに籠もっていればウンコをしたことは確実にバレるだろうけど
残り香を嗅がれてしかめっ面をされるのはもっと恥ずかしいことだろうな


ということでトイレの中で下痢軟便と一緒にオナラも吐き出したばかり詩織は
そんな理由があってたまたま観覧車を見ている漏れに気付いて
乗ってみようという気持ちになったのかもしれないな
しばらく行列を我慢して程なく漏れと詩織は観覧車に乗り込むことになった

ゆっくりのんびりと動く観覧車にまったり揺られながら
向かい合って座る漏れと詩織は特にお喋りをするわけでもなく
ただ景色を見下ろしたりしているけどそれがまた趣があるものだな
やっぱり観覧車は景色を楽しまないととばかりに窓の向こうを眺めている詩織の顔を
眺めていると漏れも不思議な気持ちになってくるよ
詩織の可愛くも綺麗な美少女っぷりに改めて見とれる漏れは思わず
ウンコ妄想をするのを忘れるぐらいになりそうだしな

「うわぁ・・・。ねえ、ここから見るとイルミネーションがとっても綺麗よ」
なんて思ってると突然詩織に振り向かれてビックリ
『詩織の顔ばかり見てたから』というのはデートの後の台詞だからまだ言えないよ
とりあえず誤魔化すために漏れも詩織の言うイルミネーションでも見てみるとするか
・・・あいたっ!

「きゃっ、大丈夫!?」
アイタタタ・・・窓に頭を打ってしまったけど何なんだ一体なんか急に揺れたぞ
「どうしたのかしら。さっきまでほとんど揺れるなんてこと無かったのに」
まったく困ったものだがもう揺れはないみたいなので安心かなと思ったら
なんだか今度はまったく動いてない気がするんだよな・・・
「そんな・・・もしかして故障でもしちゃったのかな・・・。
 どうしよう、私達ここに閉じ込められちゃうの?」

まあ止まっても落ちるわけではないし大丈夫だろう
ホラ下も騒ぎになってるみたいだしすぐ故障を直すか救助に来てくれるかしてくれるよ
「そうだと良いんだけど・・・」
観覧車が停止したというのがいよいよ確実になると詩織は急に落ち着きが無くなり
不安げな表情で窓から下を何度も確認しているよ

「ねえ・・・隣座っていい?」
え・・・!ももちろんOKだけど何だかドキドキしてしまうよな
ハプニング絡みとはいえ詩織と肩を寄せ合って座ることが出来るなんて
さすが観覧車の力は畏れだよなとか言っても詩織は不安だから漏れの側に来てるんだ
ニヤつかないように注意しないとな
それにしても詩織も不安というよりも辛そうな表情をしているけどどうかしたのだろうか
トイレにはさっき行ったはずだし気分が悪いのかな
いやでもお腹の調子なんて何度悪くなってもおかしくないから油断は出来ないよな
漏れの腕をギュッと掴みながら何かに必死に耐えようとしている詩織の
こんな弱々しい姿を見られるなんて珍しいよな


しかし観覧車が動く気配もなくただただ時間が経つにつれ詩織は喋ろうともせず
漏れの腕を掴んだまま俯き続け呼吸も荒くなっていったのでさすがに異常だと思った漏れが
心配して声を掛けると詩織はようやく口を開き始めたよ
「ごめんなさい・・・私、もう我慢できるかどうか分からなくて・・・」
やっぱりトイレかもしれないな
でもこればっかりは漏れが応援してどうなるわけではなくても
とりあえず漏れは励ますしか手がなかった

「どうしようもなくなったらここでしても漏れは構わないよ。
 ビニール袋だってある。漏れが絶対隠し通してみせるから安心して、詩織」
このまま耐え続けていたらいつか限界が来て最悪のお漏らしをしてしまうよ
そうなったら観覧車を出た後にみんなに恥ずかしい姿を晒してしまうけど
ここで出してしまえばきっとそれも最小限に抑えられるはずだし
観覧車を出てトイレに向かうまで我慢できるっていう保証もないんだから
ワナワナと激しく体を震わせる詩織を見て漏れは美少女にそんなことをさせるのは
厳しいと分かってはいても詩織のために必死に説得をしてみたよ
だけどそれももう今の詩織には遅すぎたのかもしれない

「あぁ・・・駄目・・・。もう、動くだけで出ちゃいそう・・・!
 ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・・・・・・・許して!!」

詩織の悲鳴で最悪の事態を悟った漏れは
咄嗟に目を閉じて少しでも詩織の羞恥を減らそうと
詩織を抱きしめて少しでも絶望の心を和らげてあげようとしていたが
塞ぐことのできない漏れの耳に飛び込んできた恥ずかしい音は
漏れの予想とは随分と違っていた

「いや・・・あぁ・・・!駄目ぇ・・・!お願い・・・止まって・・・止まって!」
絞り出すように呟く詩織の悲しい声をかき消すかのように何度も何度も
聞こえてくるのは詩織の哀れで間抜けなオナラの音だった

下痢軟便でなかったのと水っぽいウンコが混じるオナラではなかったのは
不幸中の幸いといえるものかもしれないけど
詩織にとってはそんな事を言っていられる場合でもないだろう
最悪の結末だということには変わりはないよ
下痢軟便はすぐには溜まらないけどオナラは案外溜まるものだ
行列という予想外の障害によるストレスで悪いオナラが溜まり初めて
観覧車が止まったことによってそれが余計に悪化したんだろうか
でもそれはともかく音は大きくても臭いは下痢気味のオナラのそれなのだから
詩織もこの空間に存在すること自体が辛いんだろうな・・・

「こんな事言っても慰めにもならないかもしれないけど
 漏れは絶対詩織を嫌いになったりしないからさ。安心して」
オナラを出しに出してようやく静寂を取り戻した観覧車の中で
漏れの腕を抱きしめ顔をうずめながら嗚咽する詩織にそう声をかける
「それに漏れはむしろ嬉しいぐらいだよ。
 詩織のオナラが漏れを包んでくれたおかげでなんだか冷えた体も暖かくなってきたし
 この臭いだって漏れには心を安らげてくれるものにしか感じないんだから」

詩織ってやっぱり素敵だよなオナラまでこんなに魅力的なんだから
せめて漏れの前だけでもそれを隠さないでいてほしいし
もちろん恥ずかしがってなんかほしくないよ
そりゃあオナラが魅力的なんて言ったら理解できないヤシばかりだろうけど
例え他のヤシらがオナラで詩織を笑っても漏れは絶対に笑わない
「漏れはただの詩織のことが好きなんじゃない。
 オナラもする詩織のことを好きになったんだよ」
漏れの言葉を聞いてくれたのか聞こえなかったのか
詩織の漏れの腕を抱きしめる力が少し強くなった気がしたと思った瞬間
ガタンと大きく観覧車が揺れたと思ったら再びゴトゴトと動き出したようだよ
これで詩織も少しは落ち着くかな


本音を言うと誰にも邪魔されない空間で
詩織のオナラに包まれながらもうちょっとこのままでいたかったけど
まあ今日はこんな所だろう
帰り道も漏れが話しかけても詩織は頷いたりはしてくれるけど
ほとんど会話することはなかったので寂しかったよ
まだショックが残ってるのかなとも思ったけどさりげなく電車の席に座る時に
詩織が行きの時よりも肩を密着させてくれたのがちょっと嬉しかったな
次の日には明るい笑顔での挨拶もしてくれたし
夜にしっかりと気持ちの整理もついたのだろうからひとまず安心した漏れだよ

そして漏れと詩織はあの日の出来事は何もなかったのかのように
普通に付き合って月日が経ったある夏の日に詩織に遊園地へのデートに誘われて
シーズン真っ盛りで大混雑の中だけどやってきたよ

相変わらず目立つ観覧車に目をやるとあの冬の出来事を思い出して
うっかり勃起しそうになるけどそれは我慢しつつ詩織には古傷かもしれないから
なるべく観覧車は避けるようにしておこうかな
「ねえヒロ。観覧車乗りましょうよ」
とか漏れが気をつかおうとしたらいきなり詩織の方から誘われてビックリ
あの時よりも順番待ちの行列が長いのに大丈夫かなと思いつつ
行列の間にトイレに行ってくるからと詩織が言うのでとりあえず並ぶことにしたよ


というわけでそろそろ漏れ達の順番になりそうだという時に
慌てて詩織が走ってきてギリギリセーフで観覧車に乗り込んだ漏れと詩織だけど
今回の詩織は随分とはしゃぎながら景色を眺め積極的に漏れに話しかけてくるので
かえって漏れの方が緊張してしまうぐらいだけど観覧車がちょうど昇り切った辺りで
景色を見るのを止めて漏れの方を見つめてきてさらに緊張してしまったよ

「・・・隣、座るね」
「あ、ああ」
ちょっぴり頬を赤らめながら腰を上げ漏れの横に座る詩織
スッと漏れの腕に手を絡ませもたれ掛かられると漏れの心臓も思わず高鳴ってしまう
「・・・去年の冬のことを思い出すよね。
 私がヒロの前でみっともないオナラをしちゃった時の事を・・・」
詩織もやっぱりあの事は忘れた訳じゃなかったんだ
でも自分からその事を話すなんてどうしたんだろうな

「あの時は私もう何もかもお終いだって思っちゃったの。
 これでもうヒロに嫌われる、こんな最低の思い出だけを残して別れるなんて、って」
そう思うのも詩織のような美少女なら当然だろうけど
漏れは絶対そんな事なんかないさ
「うん。あの時ヒロがかけてくれた言葉、とっても嬉しかった」

スポーツ万能の健康なのにお腹だけを下しやすい体質の詩織は
誰と接する時も漏れ達には気付かないように心の距離を置きながら
今までずっと生きてきたのだけど幼なじみの漏れだけは昔からの縁で
他の男子に比べてもずっと距離は近かったのだと思う
「だから私、ヒロの事をずっと心の拠り所にしていたの。
 でもお腹の調子の事を思うと、自分の気持ちを素直に出せなかった・・・」
漏れへの思いを隠したまま漏れに去られてしまうのが何よりも恐れた詩織は
漏れが乗りたがっていた観覧車に無理してまで乗って
そして必死にオナラを耐えた
それでも限界を超えてしまったからこそあんなに取り乱したのか・・・

「慰めてくれただけでも凄く嬉しかったのに、
 あの時オナラをする私を好きだといってくれた事が
 後になって私の中でだんだん大きくなっていったの。
 あなたは私の偽りのない姿を好きになってくれるんだって・・・」
出来る事なら隠したいけどどうやっても完全に隠す事は出来ない
付き合っていればいつかは漏れに知られてしまうという心の壁を作り出していた原因を
好きになってもらえるなんてどんなに幸せな事なのかしらと
詩織は今までの閉ざされていた気持ちをどんどん開きたくなってたまらなかったと
漏れに告白して最後に「ありがとう」と呟いた

「これで私、もう後悔しないと思う。
 高校生活最後の1年は絶対最高の年になると思うから」
何か詩織にこんな元気になってもらえるなんて
もうずいぶん前の出来事の事とはいえ漏れの方が嬉しくなってしまうよな
「最高の年」ってのがどういうことかはまだ分からないけど
きっとあの『伝説の樹』の事なんだろうな・・・

と漏れが思いを巡らせていたらフト詩織に呼ばれて我に返ったよ
「その・・・今、私・・・・・・ね」
えっ・・・?ええと、ええと・・・な、何かな?
「もう・・・、私そろそろ・・・オナラがしたくなってきちゃった・・・」
なるほどそういう事か漏れも鈍いヤシだな駄目だよ
「構わないよ詩織。安心してオナラを出していいよ」
漏れが気を取り直してそう答えると詩織はゆっくりと目を閉じ
慎重に尻に力を込めてのすかしっ屁を始めた

漏れがいいよと言っても平気な顔で音の出るオナラをしたりはしない
真の美少女な詩織の今回のオナラはあの時よりもやさしい臭いで漏れ達を包み込んでいく
穏やかな気持ちの中で心から安心してしたオナラはこんなにも柔らかい臭いなのかと思うと
漏れはこれから先何度でも詩織のオナラに包まれてみたいよ

だけどさすがは詩織だよ
感じは柔らかくても臭さはやっぱり下痢軟便級なんだからな

(´ー`)y─┛~~~

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