漏れのマラソン大会

さて今年もいよいよ校内マラソン大会を迎えてウンザリしている漏れだが
さすがに普通のマラソンより楽とはいえ12kmをひたすら走るというのは面倒だよな
おまけに体育の授業を何度か仮病でサボったのがバレてしまったものだから
にゃもに100位以内でゴールしないと体育の成績は赤点という条件まで付けられてしまったよ

仮に漏れが赤点を取ったとしたらにゃものことだから補習はおそらく
にゃものオナラ入りの酸素ボンベでの潜水の特訓とかいうことになるだろうな
そんなことになったら漏れは死んでしまう可能性もあるだけに
何とか気合いを入れて走って100位入賞を目指すしかないかトホホ


「先輩。苦しいかもしれませんけど頑張って下さい!
 先輩ならきっと100位入賞できますよ!」
そうだ今年の漏れは一味違ったんだよな
いや漏れが違うというわけじゃなくて漏れには葵ちゃんという
心強い味方がいてくれるってことなのさ

まあ葵ちゃんも当然6kmのマラソンを走らなくちゃいけないので
ずっと漏れの側にいてくれるというわけにはいかないけど
こうやってスタート前に応援してくれるだけじゃなくて走っている最中でも
きっと漏れのことを心の中で応援しながら走ってくれるはずだよな

そういえば葵ちゃん今日は漏れの言った通り予備のブルマーを持ってきたかい?
「あ、ハイ。一応持ってきましたけど」
じゃあ朝軽く運動して汗はかいておいたかな?
「ハイ。これで万全の状態で走れそうです」
よしじゃあ葵ちゃん今穿いてるブルマーを漏れに預けてくれないかな?
「ハイ。・・・え?ええっ!今穿いてるのですか!?」

訳も分からずに慌てて替えのブルマーを取りに行っては
すぐに穿き替えて戻ってきた葵ちゃんだけど
とりあえず素直に漏れに脱ぎ立てのブルマーを手渡してくれたよ

「この脱ぎ立ての葵ちゃんのブルマーは、漏れがこのマラソン大会を
 100位以内で走りきるために絶対に必要なものなんだぜ。
 葵ちゃんの温もりと香りの籠もったこのブルマーをお守り代わりに
 肌身離さず持ち続けていれば、きっと最後まで力つきずに頑張れそうな気がするんだよな」
「先輩・・・。そんな、私のブルマなんて先輩の役に立てるかどうか・・・」
モジモジと謙遜しながらも自分が間接的とはいえ役に立てることが嬉しくて
照れる葵ちゃんのまんざらでも無さそうな顔を見ると漏れも嬉しいよ
「まったく。浩之もマラソンでお守りに頼っているようじゃ結果は見えてるわよね」
級に後ろから話しかけられて誰かと思った漏れが振り向いたら
芹香先輩だったので先輩のまさかの台詞にビックリした漏れだったよ


とはいってもちょっと考えれば綾香の変装だということはすぐに分かったが
何でこんな日にわざわざ漏れの学校に来てるんだよ
「姉さんじゃとてもマラソンなんて無理でしょ?
 走り終わるのを待っていたら明日になっちゃうから、みんなに迷惑をかけないために
 こうして私と姉さんが入れ替わってるって訳なのよ」
まあもっともな理由か

「ところで浩之。お守りが欲しいんだったら私も協力してあげるわよ」
漏れが頼んでもいないのに綾香は勝手にそう言うとそそくさと紺のハイソを脱ぎ出すので
これはまずいと思った漏れはもうお守りは十分だと言っても
「なーに言ってるの。葵のブルマに私のハイソも付け足せば効果も余計に上がるじゃない」
なんて本当に余計なお節介を止めようとはしてくれないよ
しかも一足丸々漏れに持たせようとしてくる気だからさらに持ち運びに困るじゃないか
「まぁまぁ。遠慮しないの、ホラ」
無理矢理手の平に乗せられた綾香の紺のハイソのグジッとした湿り気にゾッとしつつも
これ以上断るとまた蹴りでも飛んでくるかもしれんからもう諦めて
体操着のポケットに突っ込んでおくことにしたよ


さて色々あったがマラソンもスタートして漏れはとりあえず様子を見ようと
普通にマラソンらしく走っていたが雅史なんかは漏れにじゃあ頑張ってねと声をかけたら
スイスイ先に走ってしまうし他のヤシらも大勢漏れの先を走ってるじゃないか
こんな調子では100位以内に入賞できるかどうかも危なそうだな・・・

それにしても漏れが校内マラソン大会でおかしいと思うのは給水所が無いということだ
今どきスパルタじゃあるまいし水分補給がだらけになるとでも思ってるのだろうか
もう半分ぐらいは走ったと思うがまだ6kmはあるんだよな
ああ喉が渇いてきたなあ・・・と思うと余計に喉が渇いてくるからもう駄目か・・・

やる気も萎えてヘロヘロになりつつある漏れの頭の中は
何か水分を補給したいという思いでいっぱいで理性を失っていたのか
フトしたはずみで漏れはポケットにしまい込んだ綾香の紺のハイソを取りだしてしまったよ

まだグッショリと湿っている綾香の紺のハイソのつま先の部分を軽く噛んでみると
口の中にジワッと水分が広がって生き返ったような気分になった漏れは
綾香の強引さに感謝しつつ再び足を速めて順位を上げていったよ
とはいえ綾香の紺のハイソの水分といったら当然綾香の蒸れた汗のことなので
喉の渇きに耐えられなかったとはいえそれを吸ってしまった漏れは
喉の渇きから脱出できても体内へのダメージがあるということに気が付いていなかった

口の中に残るしょっぱいというか酸っぱいというか綾香の汗の不思議な味と
そこから鼻に抜ける汗の臭いが漏れの頭をクラクラさせる上に
漏れの体もまだ綾香の蒸れた汗に慣れていないのかどうもしっくりこないが
これはもう吸ってしまったものは仕方ないと諦めるしかなかった

ちょっと他のヤシらを追い越し順位を上げてくると下位集団のグループと違って
固まって走ってるヤシらも皆無で本当にマラソンは自分との闘い
という言葉が納得できる環境になってくるがそうなってくると単調な風景が
綾香の蒸れた汗を吸ってしまったダメージと蓄積されていた疲れを呼び起こして
漏れの根性も萎えそうになってくるのでコマタ

しかし漏れはこういう時のために葵ちゃんからお守りを預かったんじゃないか
根性が萎えそうになった時こそ元気の固まりのような葵ちゃんのブルマーの臭いを嗅いで
葵ちゃんの元気を分けてもらおうじゃないかと思った漏れはさっそく懐に忍ばせておいた
ブルマーを取りだして臭いを嗅ぎ始めたら綾香の蒸れた紺のハイソとはまた違う
その爽やかな汗臭さに天にも昇る気持ちになって疲労がいっぺんに吹き飛んだじゃないか


ああ・・・なんて良い臭いなんだ葵ちゃんのブルマーは
疲れを忘れた漏れはブルマーを嗅ぐのが止められなくなっただけでなく
走るのも止まらなくなっていつのまにかかなり良いペースで順位を保っていたよ
マラソンランナーには疲労が限界を超えているのに突然その疲労が消えるという
ランナーズハイという現象があるらしいが漏れもそうなったのだろうか
いや漏れは葵ちゃんのブルマーのおかげで疲労を忘れて快感になっているのだから
いうならばブルマーズハイといったところだろうか

その後も漏れは丸めた葵ちゃんのブルマーを握りしめながら走り
ちょっとでもブルマーが恋しくなったら臭いを嗅いで
葵ちゃんがブルマーに込めてくれた漏れへの気持ちをクンクンと感じながらまた走る
この繰り返しで最後の最後までペースを落とすことなく走り続けながら
ゴールにたどり着いた漏れはなんとベスト50に入る大健闘を見せにゃもやあかり達を驚かせたよ

「わー、浩之ちゃんすごいなー」
「まあ待ちなさいよあかり。たった今入った志保ちゃん情報によれば
 浩之が速かったのではなくて今年はやる気のない男子が多かったということらしいわよ。
 ・・・ところで浩之が持ってる赤いのは何なのよ?」

「まあ約束だから仕方ないわね」
漏れの健闘ににゃもも渋々約束を守って赤点は無しにしてくれたけど
やらせたい事はいっぱいあったのにとか言って溜め息をつきながら
記録集計に戻っていく落胆したにゃもの後ろ姿はちょっと悪い気もしたかな
・・・とそれよりも葵ちゃんに早くお礼を言わないと

「凄いですね先輩!まさかこんなに早く戻ってこれるなんて思わなかったです!」
既に6kmを走り終えて待っていてくれた葵ちゃんも漏れより喜んでくれたのが嬉しかったけど
漏れも葵ちゃんのお守りのおかげで早く戻ってくることが出来たよと
ブルマーを返してお礼を言うとそれだけで葵ちゃんは照れまくってモジモジしてしまうので
その葵ちゃんの照れざまに今度は漏れが嬉しくなっていたよ

「へぇ、ベスト50に入ったの。浩之にしては頑張ったじゃない。
 これも私のお守りのおかげなんだから感謝してほしいものだわ」
まったく綾香のヤシも当然の顔で言ってくれるが綾香の紺のハイソは
水分の補給は出来ても体のダメージも大きかったのだからプラマイ0だなと言ってやりたかったけど
今は溜まっていた疲労がドッと出ているので見逃しておいてやるか

「でも浩之もベスト50で息を切らせているようじゃ、まだまだ私の足元にも及ばないわね。
 それにしてもせっかく一位を狙っていたのに、あの清川さんって滅茶苦茶足が速いじゃないの」
そりゃあそうだろういくら綾香でも清川さんには敵いっこないって
しかしよく考えると綾香は芹香先輩のフリをしてマラソンに参加しているのだから
ベスト3に入ってしまうのは物凄くマズい事ではないかと思うのだが知らないぞ漏れは


というわけで漏れのマラソン大会も無事終わって
今は相変わらず葵ちゃんとのクラブ練習に打ち込んでいる漏れだけど
あれからは練習中に葵ちゃんの頑張りに体が付いていけなくなった時なんかは
葵ちゃんの脱ぎ立てのブルマーの臭いを一気に嗅がせてもらうことによって
ブルマーズハイを起こして練習を再開して葵ちゃんに迷惑をかけないようにすることが
出来るようになったよいわゆる魔法の水ならぬ魔法のブルマーってところだな

「でさ。浩之がマラソン大会の時に持っていたあの赤い物はいったい何なのよ?
 ねぇ、ちょっと。・・・何よ、ケチケチしないで教えてくれたっていいじゃないの!」
ただマラソン大会の日から志保に絡まれて困っているんだよな
まさか漏れもブルマーを握りしめながら走っていたなんて事を言うわけにもいかないし
さりとて志保も追マラソンギリギリの記録だったので
何とか早く走れる秘訣を知りたいと必死だからな
しかし残念だがこれは志保が仮に真似をしたとしても上手く行く事はない
あれは漏れと葵ちゃんの深い繋がりが有ってこそ出来たことだ
だから志保も諦めてとっとと帰ってくれ

「なにさ!あたしのウンコを食べておきながら、いざとなったら見捨てるのね!(※「漏れの臥薪嘗胆」参考・・・多分 by 管理人)」
泣いたフリをしながら負け惜しみをわめいて走り去っていく志保にやれやれと肩をすくめて
練習を再開しようとしたけど今日は志保のせいで練習を随分中断されてしまったので
中途半端な時間だけど終わりにすることにしたよ

「あの・・・先輩。これ明日まで預かってくれませんか?」
制服に着替えてブルマーを脱いだ葵ちゃんが何故か漏れにそれを預けようとするので
何かと思ったらやっぱり自分のブルマーが漏れの役に立ったことが嬉しかったのもあるけど
深い繋がりが有るとさっき漏れが言ったことで葵ちゃんの中に
「先輩の側にずっと居る事は出来なくても、ブルマを先輩に預かってもらえれば
 ブルマを通じて私もずっと先輩の側にいることが出来るような気がしたんです」
なんて心が芽生えたようなので漏れは当然脱ぎ立てのブルマーを受け取って
葵ちゃんの希望通りに家の中でブルマーを肌身離さずに持っていることにしたよ


一人になった漏れは夜自分の部屋で葵ちゃんのブルマーをまじまじと見つめていると
ブルマーから香る臭いと共に葵ちゃんの笑顔がブルマーの上に浮かび上がってくるような気がする
「葵ちゃんは、もう寝ているのかな・・・?」
頭の中で思っていればいいことなのについ何となくブルマーに向かって話しかけてしまう漏れ
葵ちゃんが穿き続けているブルマーがまるで葵ちゃんの分身みたいに思えてしまうよ

「漏れもたまには葵ちゃんを見習って早く寝ることにするか」
葵ちゃんのブルマーに話しかけているとちょっぴりドキドキしてくる気持ちを収めようと
そそくさと電気を消してベッドに横になった漏れはブルマーを枕元に置いて
おやすみ葵ちゃんとちゃんとブルマーを見つめながら一声かけて眠りについたよ
「おやすみなさい、先輩」
フトそんな声がブルマーから聞こえてきたような気がしたけど気のせいかなハハハ

葵ちゃんって本当にいい子だよな  (´ー`)y─┛~~~

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